理事長ごあいさつ

理事長 庄司 裕宇
当機構は、貯金保険制度が創設された昭和48(1973)年の9月1日に、本制度を執行する機関として、発足いたしました。
貯金保険制度は、皆様の大切な財産である貯金を、金融機関の破綻からお守りし、我が国金融システムの安定に寄与する制度です。
農漁協は、信用事業以外にも、経済事業や共済事業なども行う総合事業体であり、経営困難となった場合には、銀行などの一般金融機関とは異なる対処が必要となるため、預金保険制度とは別に、本制度が設けられております。
当機構発足以後、半世紀が経過する中、我が国そして世界においては、金融情勢はもとより、社会・経済情勢が大きく変化いたしました。
我が国金融システムは、バブル崩壊、金融危機の時代から、リーマンショックを経て、近年は、安定的に推移しております。
貯金保険制度におきましては、平成14(2002)年度の事例を最後に、以後20年余り、当機構が対応しなければならないような事例は発生しておりません。これもひとえに、農漁協系統関係者の皆様方の御努力によるものと、深く敬意を表する次第です。
しかしながら、現下は、ITやAIなどの技術の急速な発展、グローバル化・ボーダレス化の進展、気候変動やパンデミックなど、様々な要因により、想定外の事態が次々と起こり得る、そんな時代を迎えております。
このような不確実性の時代であるからこそ、当機構が、農漁協系統金融のセーフティネットとしての使命を十全に果たせるよう、周到な「事前準備」を進めることが大切だと考えております。
今後とも、貯金者の皆様に安心をお届けするため、役職員一丸となって、日々努力を重ねることをお約束いたします。
令和7年10月
農水産業協同組合貯金保険機構
理事長 庄司 裕宇



