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◎貯金保険機構年報

第1章平成20事業年度の概況
T.一般情勢
1.内外金融動向
 米国におけるサブプライムローン問題が顕在化した平成19年夏以降、世界的な金融不安が高まる中で、平成20年9月のいわゆるリーマンショックを契機に金融機関の経営破綻が相次ぐなど世界の金融市場は混迷の度を深めた。
 このような状況の中、外為市場では円高が進み、12月中旬には対ドルでは13年振りとなる87円台となったほか、原油価格は、株式市場などから商品市場へ資金が流れたこともあって、更に騰勢を強め、20年7月には1バレル147ドルと史上最高値を付けた後、世界的な金融危機の深刻化、景気後退の広がりの中で急落に転じた。
 また、日経平均株価は、昨年の10月8日、4年10か月振りに1万円を割り込んだ後、世界経済の先行き不透明感や金融不安などを背景に、10月下旬には、一時26年振りの安値となる7千円台割れまで下落した。
2.機構の業務
 平成17年4月以降、ペイオフの全面解禁という状況の中、金融取引の高度化・複雑化の問題も含めて、農水産業協同組合を取り巻く金融・経済環境は引き続き厳しいものがあり、貯金者等の保護や金融システムの安定化の観点から、系統金融システムにおけるセーフティネットとしての農水産業協同組合貯金保険機構(以下「機構」という。)の役割は、より重要性を増している。
 このような情勢を踏まえ、当機構では、貯金保険制度についての貯金者等の理解をより一層深めるとともに、万一、農水産業協同組合の経営破綻が発生した場合の管理人業務を適切に実施するための課題等の整理・検討や貯金者の保護が適正かつ円滑になされるよう、貯金者データ整備の精度の向上等に努めているところである。
 具体的には、@立入検査等を通じ、貯金等に関するデータベース及び電子情報処理組織の整備促進等を農水産業協同組合に求めるとともに、破綻処理スキームにおける機構システムの充実を図ること、A緊急時に対応し得るよう機構職員の教育訓練をさらに強化するとともに、破綻時を想定した実務について、弁護士及び機構職員を中心に実地訓練を実施すること、B農水産業協同組合の破綻時における処理体制を構築するため、地域の実情等に精通した系統団体等の管理人団候補者に対し、実務面を中心とした「管理人制度等実務研修会」を引き続き実施し、管理人業務の円滑化等を一層推進すること、C今後の貯金保険制度の検討に資するため、海外の制度に関する調査・研究等について、鋭意取り組んでいるところである。

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