|
T.一般情勢
|
1.内外金融動向
|
|
|
平成19年8月米国に端を発したサブプライムローン問題は、欧米の金融機関に巨額の損失を与え、英国ではノーザン・ロック銀行が国有化され、また、米国では五大証券会社の一つであるベアー・スターンズがFRBから特別の資金供給を受けた上で大手銀行グループに救済買収されることとなるなど、金融市場に大きな動揺を与えた。
こうした中、外為市場では、円ドル相場は平成20年3月中旬には95円台まで上昇し、12年7か月振りの円高となった。また、日経平均株価は、世界経済の先行き不透明感や円高の進行、サブプライムローン問題の拡大懸念などを背景に、3月中旬には1万1,700円台まで下落した。さらに、長期金利の目安である新発10年国債利回りは、米国の長期金利低下や経済指標の悪化等から、3月下旬には1.3%割れまで低下した。
|
|
2.機構の業務
|
|
|
農水産業協同組合を取り巻く金融・経済環境をみると、金融取引の一層の活性化・高度化が展望される中で、貯金者の自己責任が求められる一方、適切なセーフティネットの確保が重要性を増している。
貯金保険制度については、平成17年4月1日からは保険の対象となる貯金等のうち決済用貯金以外の貯金等で1,000万円を超える部分及び保険対象外の貯金等並びにこれらの利息等については、破綻農水産業協同組合の財産の状況に応じて支払われるという、ペイオフの実施が行われているところである。
こうした情勢を踏まえ、農水産業協同組合貯金保険機構(以下「機構」という。)としては、万一、経営破綻が発生した場合、貯金者の保護が適正かつ円滑になされるよう、引き続き立入検査等を通じ、貯金等に関するデータベース及び電子情報処理組織の整備促進等を農水産業協同組合に求めているところである。
また、機構としては、与えられた任務を適時適切に遂行していくため、@民事再生法等の倒産法制を活用した破綻処理スキームの整備を図るとともに、これに対応した機構システムの充実を図ること、A緊急時に対応し得るよう機構職員の教育訓練をさらに強化するとともに、破綻時を想定した実務について、弁護士及び機構職員を中心に実地訓練を実施すること、B農水産業協同組合の破綻時における処理体制を構築するため、地域の実情等に精通した系統団体等の管理人団候補者に対し、実務面を中心とした「管理人制度等実務研修会」を引き続き実施し、管理人業務の円滑化等を一層推進すること、C貯金者等の貯金保険制度への一層の理解を深めるため、広報活動をさらに強化すること等について、鋭意取り組んでいくこととしている。
|
|
|