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◎貯金保険機構年報

第1章 平成17事業年度の概況
U.業務の概況
1.業務概要
(1)保険料の徴収
 平成17事業年度の保険料は、各農協、漁協、信農連、信漁連及び農林中金の協力により全額納付(一部、追加納付及び還付有り。)された。保険料の納付団体数及び金額は、農協が 892組合、10,827百万円、漁協が323組合、137百万円、信農連が46連合会、286百万円、信漁連が 33連合会、189百万円、農林中金が 323百万円、合計1,295団体、11,762百万円であった。((資料7)「平成17事業年度保険料(都道府県別)」参照)
 前事業年度と比較すると、平成17事業年度においては、これまでの組合の破綻の状況及び機構の財政状況等を勘案し、保険料率を据え置いたこと(決済用貯金:10万分の17、一般貯金等10万分の14)、及び平成17年4月からのペイオフ解禁拡大に伴って、有利息の普通貯金が決済用貯金から保険料率の低い一般貯金等へ移行したため、保険料は、合計472百万円の減少となった。なお、納付団体数は、農協及び漁協の合併等により合計91団体の減少となった。
(2)貯金保険業務関連
 @ 組合の破綻処理
 平成17事業年度においても、平成15事業年度、16事業年度に引き続き、組合の破綻は生じていない。
 したがって、平成17事業年度においては破綻処理に伴う資金援助の実行はなかったが、ちなみにこれまでの資金援助実施の対象となった破綻組合の累計は、平成17事業年度末現在で32件(うち漁協6件)、金銭贈与939.6億円、資産の買取り88.6億円、債務の保証62.9億円、貸付金等27.7億円となっている。((資料3)「資金援助実績一覧」以下参照)
 A 定額保護下における破綻処理方式の検討
 貯金等の保護については、平成14事業年度から定期貯金等が定額保護に移行したことに伴い、機構では、平成15事業年度に構築した定額保護下での破綻処理スキーム等について、円滑な運用ができるよう検討を重ねてきた。
 このスキームは、全額保護下と同様、資金援助方式を基本としているが、破綻処理は倒産法制を活用して行われることとなる。(「5.組合の破綻処理 (1)定額保護下における破綻処理方式」参照)
 B 債権回収、不動産管理処分
 機構は、破綻組合から買い取った債権の回収及び不動産の管理処分等について、協定債権回収会社である(株)整理回収機構及び系統債権管理回収機構(株)に委託しているが、平成17事業年度においては、過去の資金援助で買い取った資産についての債権回収額は約1,113百万円であった。これらの債権回収や不動産処分に当たっては、一括売却等により迅速な回収等や処分手法の多様化を図っている。
 C 管理人業務等検討委員会
 機構では、定額保護下の司法手続を活用した組合の破綻処理において、機構が管理人に選任された場合に担当する業務等の適正かつ迅速な遂行を確保するため、平成15年11月に「管理人業務等検討委員会」を設置した。
 平成17事業年度においては、当委員会の中に「経済専門委員会」を設置し、特に、組合の破綻処理において必要とされる米の委託販売事業等の経済事業の処理等について検討を行った。
 なお、平成17事業年度において、同専門委員会は6回開催された。
 D 貯金保険制度説明会の開催
 機構は、定額保護下における破綻処理スキーム等について各都道府県の系統団体の関係者等の理解を深めるとともに、管理人及びその補助者として管理人業務を行う管理人団候補者の養成を図るため、貯金保険制度説明会を拡充実施した。
 漁協系統については、第1回の貯金保険制度説明会を平成17年11月11日に開催するとともに、農協系統については、昨年度に引き続き、平成17年12月5日から7日までの3日間にわたり、民事再生手続、初動時のシステム対応、破綻後の窓口業務等の具体的な実務の概要等について、説明会を実施した。
(3)立入検査
 機構は、平成17事業年度においては、農水産業協同組合貯金保険法(以下「貯金保険法」という。)第117条第6項第2号の立入検査を11農協、5漁協、計16組合に対して実施した。((資料5)「立入検査の実施状況」参照)
(4)破綻処理に伴うシステム開発等
 組合が破綻した場合には、多数の貯金者に対して円滑に貯金の払戻し等を実施することが要求される。このため、組合及び機構では整備が必要とされる下記のシステム開発が完了している。
@ 整備済システム
1)「貯金等データ変換プログラム」
 組合が破綻した際、当該組合が遅滞なく貯金者データを所定のフォーマットに編集し、電子媒体として機構に提出するためのプログラム
2)「付保貯金P&Aシステム」並びに「保険金支払及び貯金等債権買取システ
  ム」
 前記1)により提出された貯金者データを基に、機構が貯金保険で保護される貯金等(以下「付保貯金」という。)の額を貯金者ごとに算定(以下「名寄せ」という。)し、付保貯金払戻業務、保険金支払業務、貯金等債権買取業務、精算払業務等に対応するためのシステム
3)「付保貯金払戻システム」
 前記2)による機構での名寄せ・付保算定結果に関する返却データを基に、組合での付保貯金の円滑な払戻し等の業務を実施するためのシステム
4)「民事再生対応システム」
 民事再生手続きにおいて必要とされる貯金者表の作成・縦覧等の業務に対応するためのシステム
A シミュレーションテストの実施
 組合の経営破綻が生じた場合に、週末から日曜日までの間に上記の現行システムにより名寄せを行い、翌月曜日からの業務再開を円滑に実施すること(以下「金月処理」という。)ができるかについて、平成17事業年度は漁協系統においてシミュレ−ションテストを行った。
 テストの結果、金月処理に係るシステム処理等は、正常に機能し、予定どおり実行できることが確認された。
(5)広報・調査研究活動
@ 広報、情報公開等
 機構は、貯金保険制度が広く貯金者等に理解されることが重要であるとの認識のもと、従来からリーフレット及びポスター及び貯金保険制度の解説等を作成し、広報活動を展開するとともに、ホームページ等を通じて情報提供を行った。
A 貯金保険制度の調査研究の実施
 資金援助業務等の適正かつ円滑な実施の参考に供するため、平成17事業年度においては、米国の預金保険制度等に関する資料の収集、翻訳を行った。
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