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◎貯金保険機構年報

第1章 平成17事業年度の概況
T.一般情勢
 平成17事業年度の我が国経済は、バブル崩壊後の遺産ともいうべき過剰雇用・過剰設備・過剰債務から脱却し、企業収益は改善が続いており、雇用・所得環境の改善から個人消費も底堅く推移するなど、企業部門の好調さが家計部門の回復へと波及しつつあり、民間需要中心に緩やかな回復を続けた。
 このような状況の下、日本銀行は平成18年3月に約5年ぶりに量的緩和政策を解除したところである。また、金融制度については、金融サービスへのアクセス改善を通じた顧客の利便性と金融機関経営の効率性向上を目的とする銀行代理店制度の見直しが行われたほか、利用者保護と市場機能を十分に発揮し得る金融システムの構築と金融サービスの充実を目指し、金融商品取引法案が国会に提出されたところである。
 
一方、貯金保険制度を取り巻く情勢をみると、既に平成14年4月から、全額保護対象の当座貯金、普通貯金、別段貯金を除いた、いわゆる「一部定額保護」の体制に移行していたが、平成17年4月1日からは当該枠組みがさらに拡大され、保険の対象となる貯金等のうち決済用貯金以外の貯金等で1,000万円を超える部分及び保険対象外の貯金等並びにこれらの利息等については、破綻農水産業協同組合(以下「破綻組合」という。)の財産の状況に応じて支払われるという、ペイオフ本格実施の段階を迎えることとなった。
 
こうした情勢も踏まえ、貯金保険制度とともに系統金融システムの安定に資する制度としての「JAバンクシステム」(農協系統信用事業)、「マリンバンク安心システム」(漁協系統信用事業)も、逐次、その整備・充実が図られてきているところであるが、農水産業協同組合貯金保険機構(以下「機構」という。)としても、万一、経営破綻が発生した場合において、資金援助等の措置により貯金者等の保護が適正かつ円滑になされるよう、引き続き立入検査等を通じ、貯金等に関するデータベース及び電子情報処理組織の整備促進等を農水産業協同組合(以下「組合」という。)に求めていくこととしている。
 
また、機構としては、与えられた任務を適時適切に遂行していくため、管理人業務に関するこれまでの経験を総括・蓄積するとともに、民事再生法等の倒産法制を活用した破綻処理スキームに係る事務手続き等の整備を図っていくほか、緊急時において的確に対応し得るための職員向け教育訓練の充実、貯金保険制度への一層の理解を深めるための広報活動の強化等について、今後とも鋭意取り組んでいくこととしている。

 

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